酒を呑む妖怪2015年01月31日

 幼い頃、この看板が怖かった。
 暗い田舎の夜道、突如あらわれる悪魔の笑み。まちがいなく、とっくりの妖怪である。
彼は頭から体内の酒をお猪口に注ぎ、呑んでは体内に戻す。完全なる永久機関であり、延々と呑み続け、酔い続けるという、究極の酒飲み妖怪である。名前は知らない。
 こんな妖怪に誘われて居酒屋に入ったなら、その客の人生は終りじゃないのかと思えるほど、怖かった。
 今はあまり見かけない看板であるが、こんな恐ろしい妖怪を看板にするような会社には絶対に近づくまいと思いながらも、なぜだか晩酌で「日本盛の上撰辛口」を呑んでしまっている。たぶん僕も、悪魔の笑みを浮かべながら呑んでいるに違いない。呑みすぎると仕舞いにはこの妖怪になるぞ、と恐れおののきながら、おいしく呑んでいる今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか?

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 それでは皆様、くれぐれも呑み過ぎにはご注意を。

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